記憶の水底

8月16日(木)~17日(金)

そして、次の仕事が始まるのです。


【16日(木)】
7日ぶりの仕事。全く身に入らない。
週休3日は最高だし、週休4日であれば尚良いし、いっそ週休7日であれば文句はない。だがいずれ休んだ「先」があるのなら、長期休み、というのは却って次の仕事の弊害にもなり得るのだろうなあ、と、思ったりする。あるいはまだ自分の経験値が足りないだけで、年を経ればそんなことはなくなっていくのかもしれないが*1

あまりに休みボケが過ぎたのか、外が曇天なのに気付かず昼休みに手ぶらで昼飯を食べに出て帰り土砂降りに振られるというアホをやらかした。午後はほぼ濡れネズミ状態で仕事。寒いわ不快だわで大変だった。見かねた会社の人たちがTシャツを貸してくれ、上半身だけでもだいぶ楽になったのが不幸中の幸いだったが。

仕事量自体は特に多くは無く、ほぼ定時過ぎに退勤。Tシャツの上にジャケットを羽織ろうとしたらいたく不評だった。そういう人いない? ……いない……?
帰宅後は帰省中見れていなかったアニメや録画番組を回収したり、2時間弱ほど仮眠を取ったりする。
日付が変わった頃、長らく更新中だったFGOのメンテナンスが明けたため、水着BBを当てるために全力で回す。

爆死した。


冗談抜きで今年もこんな感じになっていて、最早笑うしかない。
いや、当てるまで回す。当てるまで回すぞ……。

が、この日は失意のままそれ以上は回すことができず。
かといって早々にふて寝をしようにも、長期休みで狂ったリズムを整えきれず、結局、3時を回り、4時を回り……外が青白くなってきたあたりで、漸く微睡にはいるのだった。


【17日(金)】
そんなこんなで結局3,4時間しか寝れず。昨晩帰宅直後に仮眠を取ったのが却って仇となってしまった。
そんな睡眠不足もあり、朝はどうやら目元が相当酷いことになっていたらしい。会社の人に滅茶苦茶心配された。曰く、酒を飲みすぎて荒れている人のようだったとか。いや皆さん私がお酒飲めない(ということになっている)の、知っているでしょうに。

仕事はしたが、甲子園で秋田県代表金足農業高校の活躍をほぼリアルタイムで追っていたため、あまり集中できず。
というか甲子園全体のベスト8決定戦を逐一追っていたため、あまり集中できず。*2

まあそもそも例によって業務量自体が日頃に比べたら大したものではなく、定時に帰れる勢いでぽそぽそとマイペースに進めていたのである。
で、定時に帰れそうだなー、というところで、
珍しい上司から、珍しくも飲みに誘われてしまったのだった。
……以前からいずれしっかり食事に行こう、という話をしていた方だったし、この日は別段用事があるわけでもなかったし、華金ということもあったしで、私も割と即答でOKしてしまった。
で、19時過ぎくらいから、その上司とマンツーマンで食事へ。何か大層な話をされるのかと構えたりもしたが、こちらの話をいろいろ聞いてくれたり、私の創作活動に関する話を掘り下げてくれたりと、非常に気を遣っていただいた数時間だった。

上司曰く、私にはある程度の才能があるらしいが、まだ原石の段階でしかない。常識人すぎるというのと、自分のことを歯に衣着せず評価してくれるパートナーが必要ではないか、とのこと。どちらも理に適っている意見だと思う。
思えばこれまでの執筆のほとんどは、「しっかりした文章」を書いて、いかに「書きたいことが書けている」かで自己満足をし続けてきたスタイルだった。だがその一方で、「まとまりのない文章」を書きなぐって、それを一人の相棒に読ませて「どう感じたか」を聞く、というある種異質な《読書感想小説》をやったあの大学2、3年の時の試みは、死ぬほどしんどい創作作業だった一方、死ぬほど気持ちの良い創作活動だったとも記憶している。ならばこそ、上司の言った通り、理性主導ではなく感性主導で、自分の書きたいものを書きつつの誰かのアセスメントも得られるような作品を書き、そして公開することを自分はもっとしていくべきなのかもしれない。というか、していくべきなのだろう。そうでなければ、自分のこの微かな才能の芽は成長することなく枯れ、努力の陽はいずれ現実という雲に隠れてやがていなくなってしまうだろうから。
――と、まあ、自分のアウトプット活動における知見を、思わぬ状況で得ることができた、図らずも非常に身になる貴重な、本当に貴重な数時間を過ごすことができた。

途中、隣でこちらに聞き耳を立てていたらしいオジサマとのトークに花が咲いたり、一軒目を出た二軒目ではべろべろに酔った上司から私の直属のトレーナーが辞めるらしい話を聞いたりと、なんだか上記の気付きを得られただけでない重要な出来事があったような気もしたけれど……まあ、その時々で誰かと仲良くなったり、他人の生き方に感情を入れたりすることはあっても、冷静になれば私の人生以外はさして気にするほどでもない。
まあ、先輩の辞職は私の人生にも影響はあるかもしれない。そうなれば話は別か。

日付が変わるより少し前に解散となり、私はだいぶへろへろになりながらも、歩いて帰宅。
丁度友人が通話をしたいということだったので、酩酊状態で数人と通話をする。
酔った人間は基本好きでは無いし、極力話をしたくないが、この日の私はまさにその「好きでは無い」「極力話をしたくない」厄介な人間になってしまっていたと思う。楽しく話をできた記憶はあるのだが、うん、色々と反省の必要あり。

通話をしているうちにどんどん時間は過ぎて行き、私は耳にイヤホンをつけたまま4時だか5時だか、そのくらいに寝落ちするのであった。

*1:というかそれ以前に、そんなことがなくなる年になるまでひとつの場所に留まっているのか、という懐疑はある。

*2:とはいえちゃんとやるべきことはやった。2時間くらいドライブに出たりとかした。